
Rhinoceros (Rhino) とは? 使い方、価格、無料版、Grasshopper、初心者向け解説
1. Rhinoceros (Rhino) とは?
Rhinoceros (ライノセラス、通称Rhino) は、Robert McNeel & Associates社が開発する、NURBS (Non-Uniform Rational B-Spline) をベースとした3Dモデリングソフトウェアです。滑らかな曲線や曲面を表現することに優れており、プロダクトデザイン、建築、ジュエリーデザイン、船舶設計など、幅広い分野で利用されています。Windows版とmacOS版があり、有償の製品版と、90日間フル機能を試用できる評価版があります。学生・教員向けの、大幅に割引されたアカデミック版もあります。
【目次】
2. Rhinoceros (Rhino) の基本的な使い方
- Rhinocerosのウェブサイトから、評価版をダウンロードしてインストール (または製品版を購入)。
- Rhinocerosを起動。
- 新規モデルを作成するか、既存のモデルを開く。
- インターフェース:
- コマンドライン: コマンドを入力したり、コマンドのオプションを指定したりできる。
- ツールバー: コマンドがアイコンでまとめられている。
- ビューポート: モデルを表示・操作するエリア (Perspective, Top, Front, Right)。
- プロパティパネル: 選択したオブジェクトの情報 (レイヤ、色、線種など) を表示・編集できる。
- オブジェクトスナップ (OSNAP): 正確なモデリングを支援する機能 (端点、中点、中心点などにスナップできる)。
- ステータスバー: 現在の座標、単位、オブジェクトスナップの状態などが表示される。
- 基本的な操作:
- 描画コマンド:
- 線 (Line): 線分を描画する。
- ポリライン (Polyline): 連続した線分を描画する。
- 円 (Circle): 円を描画する。
- 円弧 (Arc): 円弧を描画する。
- 長方形 (Rectangle): 長方形を描画する。
- 曲線 (Curve): 自由な曲線を描画する。
- サーフェス作成コマンド:
- 押し出し (ExtrudeCrv): 曲線を押し出してサーフェスを作成する。
- 回転 (Revolve): 曲線を軸を中心に回転させてサーフェスを作成する。
- ロフト (Loft): 複数の曲線を繋いでサーフェスを作成する。
- スイープ (Sweep1, Sweep2): 断面曲線をレール曲線に沿って移動させてサーフェスを作成する。
- 編集コマンド:
- 移動 (Move): オブジェクトを移動する。
- コピー (Copy): オブジェクトをコピーする。
- 回転 (Rotate): オブジェクトを回転する。
- 尺度変更 (Scale): オブジェクトのサイズを変更する。
- トリム (Trim): オブジェクトの一部を切り取る。
- 延長 (Extend): オブジェクトを延長する。
- フィレット (Fillet): 角を丸める。
- オフセット (Offset): オブジェクトをオフセットする。
- ビュー操作:
- マウスホイール: ズーム
- 右ボタンドラッグ: 画面移動 (パン)
- Shiftキー+右ボタンドラッグ: ビューの回転
- Ctrlキー+右ボタンドラッグ: ズーム
- 描画コマンド:
3. Grasshopperについて
Grasshopperは、Rhinocerosに標準搭載されている、ビジュアルプログラミング環境です。アルゴリズムに基づいたデザイン (アルゴリズミックデザイン) やパラメトリックモデリングを行うことができます。
- 特徴:
- ノード (コンポーネント) とワイヤーを繋いで、プログラムを作成する。
- パラメータを変更することで、リアルタイムにモデルを変化させることができる。
- 複雑な形状やパターンを、簡単に作成できる。
- Rhinocerosの機能を拡張できる。
- 使い方:
- Rhinocerosのコマンドラインに「Grasshopper」と入力して起動。
- キャンバス上にコンポーネントを配置し、ワイヤーで接続して、プログラムを作成。
- コンポーネントは、Rhinocerosのコマンドに対応するもの、数学関数、論理演算など、さまざまな種類がある。
4. 価格
Rhinocerosは、買い切り型のソフトウェアです。
- Rhinoceros 8 (Windows版/macOS版):
- 商用版: 約165,000円
- 学生・教員版: 約33,000円 (大幅な割引)
- 教育機関版 (ラボライセンスなど): 販売代理店に問い合わせ
- 価格は変更される可能性があるため、最新の情報はRhinocerosのウェブサイトまたは販売代理店 (アプリクラフトなど) で確認してください。
- 90日間フル機能を試用できる評価版がある。
- アップグレード版もある (旧バージョンからのアップグレード)。
5.ダウンロードとインストール
- ダウンロード:
- Rhinocerosのウェブサイトから、評価版または製品版のインストーラーをダウンロード。
- 評価版のダウンロードには、メールアドレスが必要。
- 製品版の購入後、ライセンスキーがメールで送られてくる。
- インストール:
- ダウンロードしたインストーラーを実行。
- 画面の指示に従ってインストール。
- 製品版の場合は、ライセンスキーを入力して認証。
- Rhinoアカウントを作成するとオンラインでのライセンス管理が可能になる。(Cloud Zoo)
6. 初心者向けの情報源
-
Rhinoceros ラーニング (Rhinoceros公式)
- Rhinocerosの公式学習リソース。
- チュートリアル、ビデオ、サンプルファイルなどを利用できる。
- Rhinoceros ラーニング
-
Rhinoceros ヘルプ (Rhinoceros公式)
- Rhinocerosの公式ヘルプドキュメント。
- コマンドリファレンス、チュートリアル、FAQなどがある。
- Rhinoceros ヘルプ
-
YouTube動画(日本語):
- YouTubeで「Rhinoceros チュートリアル」や「Rhinoceros 初心者」などと検索すると、日本語の解説動画が見つかる場合がある。
- アプリクラフトのYouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/@applicraft
-
書籍(日本語):
- Rhinocerosの入門書や解説書がいくつか出版されている。
- 例:「Rhinoceros入門」、「Rhinocerosではじめる3Dモデリング」など。
-
トレーニング:
- Rhinocerosの販売代理店 (アプリクラフトなど) が、トレーニングコースを提供している場合がある。
7. まとめ
Rhinoceros (Rhino) は、NURBSベースの3Dモデリングソフトウェアとして、滑らかな曲線や曲面を表現することに優れており、幅広い分野で利用されています。
Grasshopperを使えば、アルゴリズミックデザインやパラメトリックモデリングも可能です。
90日間フル機能を試用できる評価版があるので、まずは試してみて、Rhinoの使いやすさを体験してみてください。
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