
SolidWorksとは?使い方、価格、無料版、互換ソフト、初心者向け解説
1. SolidWorksとは?
SolidWorksは、Dassault Systèmes社が開発する、機械設計向けの3次元CAD (Computer-Aided Design) ソフトウェアです。直感的な操作性と強力なモデリング機能を備えており、製品設計、シミュレーション、製造など、幅広い用途で利用されています。世界中の製造業で広く採用されており、3D CADのデファクトスタンダードの一つとなっています。Windows版のみが提供されており、有償の製品版と、学生・教育機関向けの無償版 (Student Edition) があります。
【目次】
2. SolidWorksの基本的な使い方
- SolidWorksのウェブサイトから、ソフトウェアを購入・ダウンロードしてインストール (またはStudent Editionを利用)。
- 試用版 (期間限定) を利用することも可能。
- 学生・教育機関関係者は、Student Editionを無償で利用できる場合がある。
- SolidWorksを起動。
- 新規部品を作成するか、既存の部品を開く。
- インターフェース:
- FeatureManagerデザインツリー: 作成したフィーチャー (スケッチ、押し出し、回転など) の履歴が表示される。
- コマンドマネージャ: コマンドがタブごとにまとめられている。
- グラフィックス領域: モデルを表示・操作するエリア。
- タスクパネル: リソースやツールにアクセスできる。
- 基本的な操作:
- スケッチの作成:
- 平面 (正面、右側面、上面など) または既存のモデルの面を選択して、スケッチを開始。
- スケッチツール (線、円、長方形など) を使って、2Dの形状を作成。
- 寸法や拘束 (平行、垂直、同心円など) を追加して、スケッチを完全に定義。
- フィーチャーの作成:
- スケッチを基に、フィーチャー (押し出し、回転、スイープ、ロフトなど) を作成して、3Dモデルを作成。
- フィーチャーの編集:
- FeatureManagerデザインツリーで、フィーチャーを右クリックして、「フィーチャー編集」または「スケッチ編集」を選択して、フィーチャーやスケッチを編集。
- アセンブリの作成 (複数の部品を組み合わせる場合):
- 新規アセンブリを作成。
- 部品を挿入。
- 合致 (一致、同心円、平行など) を追加して、部品間の関係を定義。
- 図面の作成:
- 新規図面を作成。
- モデルビューを挿入 (正面図、平面図、側面図など)。
- 寸法、注記、バルーンなどを追加。
- ビュー操作:
- マウスホイール: ズーム
- マウスホイール押し込み+ドラッグ: 画面移動 (パン)
- 中ボタンドラッグ: モデルの回転
- スケッチの作成:
3. 無料版・試用版について
- SOLIDWORKS Student Edition(学生版)
- 学生の方は、「SOLIDWORKS Student Edition」をアカデミック版として利用できる。
- SOLIDWORKS Student Edition
- 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS for Makers (メイカー版)
- 個人利用で、年間売上高が 2,000 米ドル未満の場合は、「3DEXPERIENCE SOLIDWORKS for Makers」を年間14,479円(119$)で利用できる。
- 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS for Makers
- 試用版
- SolidWorksの製品版を、期間限定で試用できる。
- すべての機能を利用できる。
- 試用期間や申し込み方法などの詳細は、SolidWorksのウェブサイトまたは販売代理店に問い合わせてください。
4. SolidWorks互換ソフト
SolidWorksのファイル形式 (SLDPRT, SLDASM, SLDDRW) を読み書きできる、互換ソフトは多くありませんが、いくつか紹介します。
- Fusion 360:
- Autodesk社が開発する、クラウドベースの3D CAD/CAM/CAEソフトウェア。
- SolidWorksのファイル (SLDPRT, SLDASM) をインポートできる。
- https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/overview
- Onshape:
- PTC社が開発する、クラウドベースの3D CADソフトウェア。
- SolidWorksのファイル (SLDPRT, SLDASM) をインポートできる。
- https://www.onshape.com/
- FreeCAD:
- オープンソースの3D CADソフトウェア。
- SolidWorksのファイル (SLDPRT, SLDASM) をインポートできる (ただし、完全な互換性はない)。
- https://www.freecad.org/
これらの互換ソフトは、SolidWorksと完全に同じ機能を持つわけではありません。SolidWorksのファイルをインポートできる場合でも、一部のフィーチャーが正しく認識されなかったり、編集できなかったりする場合があることに注意してください。
5. 価格
SolidWorksは、さまざまなライセンス形態で提供されており、価格もそれによって異なります。一般的な価格帯は以下の通りですが、正確な価格は販売代理店に見積もりを依頼してください。
-
SOLIDWORKS Standard
- 基本設計機能
- 約100万円~(買い切り)+ 年間保守料
-
SOLIDWORKS Professional
- Standard + データ管理、フォトリアリスティック レンダリング等
- 約130万円~(買い切り)+ 年間保守料
-
SOLIDWORKS Premium
- Professional + 配管/配線設計、構造解析等
- 約180万円~(買い切り)+ 年間保守料
-
3DEXPERIENCE SOLIDWORKS
- クラウドベースのサブスクリプション版
- 年間約10万円~ (プラン、オプションによる)
上記はあくまで目安であり、実際の価格は、購入するライセンスの種類、数量、オプション、販売代理店によって異なります。また、期間限定のキャンペーンや割引が適用される場合もあります。
6. 初心者向けの情報源
-
SOLIDWORKS チュートリアル (SOLIDWORKS公式)
- SOLIDWORKSに組み込まれているチュートリアル。
- 基本的な操作から応用的な機能まで、ステップバイステップで学べる。
- SOLIDWORKSを起動し、「ヘルプ」→「SOLIDWORKS チュートリアル」を選択。
-
MySolidWorks (SOLIDWORKS公式)
- SOLIDWORKSのユーザー向けオンラインプラットフォーム。
- トレーニング資料、ビデオ、コミュニティフォーラムなどを利用できる。
- https://my.solidworks.com/
-
YouTube動画(日本語):
- YouTubeで「SOLIDWORKS チュートリアル」や「SOLIDWORKS 初心者」などと検索すると、日本語の解説動画が見つかる。
-
書籍(日本語):
- SOLIDWORKSの入門書や解説書が多数出版されている。
- 例:「SOLIDWORKS入門」、「SOLIDWORKS よくわかる使い方」など。
-
SOLIDWORKSトレーニングコース
- SOLIDWORKSの販売代理店が、トレーニングコースを提供している場合がある。
- 体系的にSOLIDWORKSを学びたい方におすすめ。
7. まとめ
SolidWorksは、機械設計向けの3次元CADソフトウェアとして、世界中で広く利用されています。直感的な操作性と強力なモデリング機能により、製品設計、シミュレーション、製造など、さまざまな業務を効率化できます。
SolidWorksを使いこなせるようになれば、製品開発の現場で活躍できます。
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